「試験前なのにノートがぐちゃぐちゃで、何から手をつければいいか分からない。」
そう感じながら試験前夜を迎える大学生は少なくないと思う。
ChatGPTやNotebookLMが登場してから、AIで試験勉強を変えようとする動きは確実に増えている。ただ、実際に使ってみると「なんとなく便利そう」で終わってしまい、具体的にどの場面でどう使うのかが整理できていないケースが多い。
この記事では、試験勉強を「授業ノート整理 → 範囲の把握 → 問題演習 → 直前の暗記」という4つのフェーズに分け、それぞれの場面でAIをどう使うかをステップ順に解説する。コピーして使えるプロンプト例もつけているので、読み終わったらすぐに試せる。
✅ この記事でわかること
・試験勉強の4つのフェーズ別・AIの使い方
・NotebookLM・ChatGPTの使い分け判断基準
・コピーして使えるプロンプト例6つ
・AI使用の倫理的なラインの考え方
授業別ノート整理テンプレート(無料)を配布中
この記事で紹介するワークフローをすぐ実践できるNotionテンプレートを無料で配布しています。LINE登録で受け取れます。「試験勉強」と送ってください。
【結論】試験勉強でAIを使うと何が変わるのか
AIを試験勉強に取り入れると、主に次の3点が変わる。
1つ目は「情報整理にかかる時間」。複数の授業資料や教科書をNotebookLMにまとめれば、「あのページに何が書いてあったか」を探す手間がほぼなくなる。
2つ目は「問題演習の質」。ChatGPTに「この範囲で問いそうな論述問題を3つ出して」と頼めば、自分で問題集を探さなくても練習できる。ただし、回答の正確性は自分で確認する必要がある(後述)。
3つ目は「理解度の確認方法」。AIに概念を「5分で説明して」と頼んだり、逆に「この概念を自分が説明するので、間違いを指摘して」という使い方をすることで、受動的な暗記から能動的な理解へシフトできる。
重要な前提として:AIは「自分の代わりに勉強する道具」ではなく「自分の理解を深める補助」として使う。 これは倫理の話であるだけでなく、実際の効果の観点からも正しい。AIが出力した内容をそのまま覚えても、試験本番で応用が利かない。
大学の試験勉強でAIを使う前に知っておくこと
大学のAI利用ルールを必ず確認する
2025年4月現在、多くの大学が生成AIの利用に関するガイドラインを公表している(東京大学・京都大学・大阪大学等は公式ページで方針を明示)。
ルールは授業ごとに異なることが多い。試験勉強でのAI活用は一般的に問題視されないが、提出物や試験解答へのAI利用については科目担当教員の方針を確認すること。
「AIを使った勉強自体はOKだが、AIの出力をそのままレポートに貼るのはNG」という方針が一般的。
AIは「補助」であり「代替」ではない
AIが生成する回答には誤りが含まれる場合がある。特にChatGPTは「もっともらしい誤情報」を自信満々に出力することがある(ハルシネーション)。
試験勉強でAIを使う場合は、以下の鉄則を守ること。
- AIの回答をそのまま暗記しない。必ず教科書・授業資料と照合する。
- 数値・年号・人名・固有名詞は公式資料で裏取りする。
- AIを「仮説生成」と「整理の補助」に使い、「答え」に使わない。
STEP1:授業ノートをAIで整理する
試験勉強の最初のボトルネックは「そもそもノートが散らかっていて、何が重要か分からない」状態。ここをAIで整理するのが最初のステップ。
NotebookLMでの授業資料整理の手順
NotebookLM(Google提供、2025年4月時点で無料)は、自分がアップロードした資料だけを参照してくれるAIノートツール。インターネット上の情報は参照しないため、ハルシネーションが比較的少ない。
手順(実際の操作ベース)
- notebooklm.google にアクセスし、Googleアカウントでログイン
- 「新しいノートブック」を作成(科目ごとに1つ作るのが管理しやすい)
- 授業スライドのPDF・授業で書いたメモのテキスト・教科書の関連ページPDFをアップロード
- 左側「ソース一覧」に資料が並んだら準備完了
- チャット欄で「この資料全体の重要ポイントを箇条書きでまとめてください」と入力する
アップロードした資料のみを参照した要約が生成され、引用元のページも表示される。「この部分はどこに書いてありますか?」と聞けば元ページに飛べる仕組みになっている(2025年4月現在の仕様)。
注意点:無料版では1ノートブックあたり最大50ソース、1日50回チャットが上限(2025年4月時点。変更の可能性あるため公式を確認すること)。複数科目をまとめて入れず、科目別にノートブックを分けることを推奨。
ChatGPTを使ったノート要点抽出プロンプト例
NotebookLMを使わず、ChatGPTでノートを整理したい場合は以下のプロンプトを参考にしてほしい。
以下は○○の授業ノートです。
試験に向けて、重要な概念・用語・論点を整理してください。
【整理の形式】
・重要用語:用語名と定義(各1〜2行)
・重要な論点:番号つきで箇条書き
・理解が難しそうな箇所:どこが難しいかを明示
【ノートの内容】
(ここにノートをそのまま貼り付ける)
プロンプトを使う前に確認すること:授業資料をそのままChatGPTに貼り付ける場合、著作権・個人情報への配慮が必要。教員作成のスライドには著作権が存在する。OpenAIのプライバシーポリシー(openai.com)では入力データの利用方法が説明されているので、気になる場合は確認を。
うまくいかないときの失敗パターン
実際に使うと、以下の詰まりポイントに直面しやすい。
- PDFが読み取れない:スキャン画像PDFは文字として認識されない場合がある。テキストで入力し直すか、OCR処理が必要。
- 要約が薄すぎる:「もっと具体的に、各項目に具体例をつけてください」と続けて指示する。
- 範囲が広すぎてまとまらない:章・テーマ単位でノートブックを分けるか、「第3章だけ整理してください」と範囲を絞る。
STEP2:試験範囲をAIで把握・整理する
授業資料が整理できたら、次は「試験に出る可能性が高い部分を絞り込む」作業。
複数資料をまとめてノートブックに入れる方法
NotebookLMに複数の資料(講義スライド・教科書章・プリント)をまとめてアップロードした上で、以下の質問を試してほしい。
この科目の試験に向けて、以下を教えてください。
1. 最も重要な概念は何か(上位5つ)
2. それぞれの概念の関係性
3. 試験で問われやすそうな論点(論述想定で)
この質問に対して、NotebookLMはアップロードした資料の内容だけをもとに回答する。インターネット上の外部情報は使わないため、授業内容から外れた回答が来にくい。
「何が重要か」を絞り込む質問の仕方
効果的な質問の型
- 「先生が授業で強調していた内容を探してください(資料中の下線・大文字・繰り返しから判断して)」
- 「この資料の中で、試験で論述させるとしたら問いやすいテーマを3つ挙げてください」
- 「Aという概念とBという概念の違いを、比較表で整理してください」
注意点:NotebookLMはアップロードした資料が偏っていると、回答も偏る。授業スライドだけでなく教科書の該当章も入れることで、より網羅的な整理ができる。
STEP3:過去問・問題演習にAIを使う
範囲が把握できたら、次は実際に問題を解く練習。ここでのAIの役割は「問題生成」と「解説の補助」。
ChatGPTで予想問題を生成するプロンプト
あなたは○○学の教授です。
以下のテーマについて、大学の試験に出題する可能性が高い問題を3問作ってください。
【条件】
・選択式問題1問、論述問題2問
・論述問題は300〜500字程度の解答を想定
・問題だけ出力し、解答は別途聞いたときに教えてください
【テーマ】(ここに試験範囲を貼り付ける)
問題を受け取ったら、一度ChatGPTを閉じて自力で解答を書く。書き終えた後に「先ほどの問題の模範解答を教えてください」と聞き、自分の解答と照合する。
AIの回答を鵜呑みにしない:ファクトチェックの手順
ChatGPTが生成する解説は、誤りを含む場合がある。以下の場面では必ず裏取りをする。
- 数値・統計データ(AIは古いデータや誤数値を出すことがある)
- 人名・年号・法令名(ハルシネーションの典型的な箇所)
- 専門分野の定義(表面的には正しそうでも、細部が違うことがある)
裏取りは教科書・授業資料で行う。Perplexityを使うと出典つきで情報を確認できるため、ファクトチェックにはPerplexityが便利。
記述式・論述型問題への対応
論述問題の練習には「採点官ロールプレイ」が効果的。
私が書いた解答を採点してください。
採点基準:
・論点を正確に把握しているか
・根拠が明確か
・論理の流れが一貫しているか
【問い】(試験問題をここに貼る)
【私の解答】(自分の解答をここに貼る)
「100点満点中何点か」ではなく「何が不足しているか」という形でフィードバックを求めることで、具体的な改善点が得やすい。
STEP4:直前の暗記定着にAIを使う
試験前日・前々日は「新しいことを学ぶ」より「覚えたことを確実に引き出せる状態にする」フェーズ。
フラッシュカード生成プロンプト(コピーして使える)
以下の用語リストから、フラッシュカード形式(表:用語、裏:定義と例)で整理してください。
一問一答で暗記できる形式にしてください。
【用語リスト】
(ここに覚えたい用語を箇条書きで貼る)
生成されたフラッシュカードはAnkiやNotionのデータベースに移すと、スマホで繰り返し練習できる。
音声要約(NotebookLM Audio Overview機能)の活用
NotebookLMには、ノートブックの内容を2名のナレーターが対話形式で解説するポッドキャスト音声を自動生成する機能がある(Studio パネル→Audio Overviewから生成可能、2025年4月時点)。
生成した音声を通学・食事中に聴くことで、視覚情報に頼らない形でも内容を復習できる。20〜30分程度の音声が自動生成されるため、すき間時間の活用に向いている。
注意点:音声は英語または日本語で生成できるが、出力言語の設定は「Settings」から変更する。また内容の正確性は資料に依存するため、資料が粗いと解説の質も下がる。
「説明させる」方式で理解度を確認する
「説明できれば理解できている」という原則を使い、AIを相手に口頭説明する練習をするのも効果的。
私が今から○○という概念を説明するので、説明が不正確だったり抜けがあったりしたら指摘してください。
説明が終わったら「確認ありがとうございました」と言ってから、補足してください。
(自分の説明をここに書く)
自分の理解の穴が可視化されやすく、丸暗記ではなく理解ベースの学習につながる。
ツール別・使い分けまとめ
| 場面 | 向いているツール | 理由 |
|---|---|---|
| 授業ノート・資料の整理・要約 | NotebookLM | アップロードした資料だけを参照するため誤情報が出にくい |
| 予想問題の生成・解説 | ChatGPT | 自由度が高く、問題形式・難易度の指定がしやすい |
| 情報のファクトチェック・調査 | Perplexity | 出典付きで情報を提示するため信頼性が確認しやすい |
| フラッシュカード・暗記補助 | ChatGPT | 出力形式の指定が柔軟で一問一答形式にしやすい |
| 通学中の復習 | NotebookLM(Audio Overview) | 音声で聴ける形式に変換できる |
| 論述練習の採点・フィードバック | ChatGPT / Claude | 採点官ロールプレイが自然にできる |
よくある質問(FAQ)
Q. AIを使った試験勉強はズルになりますか?
試験勉強にAIを使うこと自体は、一般的に問題視されない。本を参考にしたり友達と教え合うのと同じく「理解を深めるための補助」として使う分には倫理的に問題ない。一方、「試験本番にAIを使う」「持ち込み禁止の試験でAIデバイスを使う」「提出物をAIに丸投げして提出する」のは不正行為にあたる。科目ごとのルールを必ず確認すること。
Q. ChatGPTの解説が間違っていることはありますか?
ある。特に数値・年号・専門用語の定義など「正確さが求められる情報」での誤りが起きやすい。ChatGPTは「もっともらしい文章を生成する」ツールであり、「正しい情報を提供する」データベースではない。AIの回答は仮説として扱い、必ず教科書・授業資料で確認する習慣をつけること。
Q. NotebookLMは無料で使えますか?
2025年4月時点では基本機能が無料で利用できる(Google アカウントが必要)。より多くのノートブック数・ソース数が必要な場合はNotebookLM Plusが有料で提供されている。最新の料金・仕様は公式ページ(notebooklm.google)で確認してほしい。
Q. 一夜漬けのとき、AIは役に立ちますか?
役に立つ場面はある。具体的には「授業ノートを数分で要約させる」「重要用語を一問一答形式にする」の2点が前日には特に効果的。ただし「AIに全部まとめてもらって読む」だけでは定着しにくい。要約を読んだ後に「自分で何も見ずに説明してみる」というアウトプットステップが必要。
Q. 試験勉強に使うなら有料プランが必要ですか?
この記事で紹介したNotebookLM・ChatGPT無料版・Perplexity無料版で、試験勉強の基本的なワークフローはすべて実践できる。ChatGPT Plusを使うと画像読み込みやファイルアップロードが使えるなど便利にはなるが、必須ではない。
まとめ:AIを使って試験勉強を変えるための3つの原則
試験勉強にAIを使うとき、以下の3つを守れば効果が出やすい。
1. フェーズを分けて使うツールを決める
「整理はNotebookLM、問題演習はChatGPT、ファクトチェックはPerplexity」と役割を明確にすると、何に使えばいいか迷わなくなる。
2. AIのアウトプットをゴールにしない
AIが要約した内容を「読んで終わり」にするのではなく、そのあとに「自分で説明できるか確認する」ステップを必ず入れる。理解と記憶の定着はAIではなく自分の脳が行う。
3. 大学のルールと自分の倫理基準を先に決めておく
「AIをどこまで使うか」を試験本番前に決めておくと、ブレずに使い続けられる。疑わしいと感じたら使わない、が基本姿勢。
試験勉強の質を上げるためのAI活用は、道具の使い方を覚えるよりも「どの場面で使うかの判断」が大事になる。この記事のステップを参考に、まず一番困っている場面(ノートが散らかっている・範囲が絞れない)から試してみてほしい。
📥 授業別のノート整理テンプレート(NotionフォーマットのPDF)を無料配布中。LINE登録で今すぐ受け取れます。
※試験勉強のワークフローを即実践できる構成になっています。
関連記事:
著者紹介:AIツールを日常的に使う大学生ブロガー。ChatGPT・NotebookLM・Perplexityを実際の授業・レポート・試験勉強に使いながら、学生目線で効果的な活用法を発信しています。

コメント