AIツールを使い始めたはいいけど「ChatGPTとPerplexityって何が違うの?」「NotebookLMって結局何をするもの?」と迷っている大学生は多いと思います。
この記事では、大学生がよく使う3つのAIツール——ChatGPT・Perplexity・NotebookLM——の違いと、場面ごとの使い分け方を整理します。
「レポートのアイデア出し」「論文検索」「試験前の復習」「就活の情報収集」など、具体的なシーンに当てはめて説明するので、読み終わったらどのAIを開くべきか迷わなくなるはずです。
冒頭の結論要約ボックス
この記事の結論(3行まとめ)
- ChatGPT:アイデア出し・文章作成・構成検討など「考えるサポート」全般
- Perplexity:信頼できる情報源付きで調べたいとき・論文のアタリをつけるとき
- NotebookLM:自分の授業資料や教科書を読み込ませて、試験前の整理や深掘りに使う
3つは競合ではなく「役割が違う」。目的に応じて使い分けるのが正解。
まず知っておきたい——3つのAIはそれぞれ何者か
ChatGPT|「何でも話せる賢い相棒」
ChatGPTはOpenAIが開発した対話型AIで、テキストを入力するだけで文章を生成・要約・翻訳・構成提案・コード作成などができます。
最大の強みは汎用性の高さです。「このレポートの構成はどう組み立てればいい?」「この概念を高校生にも分かるように説明して」など、何でも投げかけられます。
一方で注意点もあります。**ハルシネーション(もっともらしい嘘をつくこと)**が起きることがあり、特に「論文のタイトルを教えて」「統計データを出して」といった具体的な事実確認に使うと、存在しない論文名や誤った数字を答えることがあります。事実確認には向きません。
無料版(GPT-4o)でも基本機能は十分使えます。 ただし1日あたりのメッセージ数に制限があり、画像生成や高度なコード実行は有料版(ChatGPT Plus、月額約3,000円)で利用できます。
Perplexity|「出典付きで調べてくれるリサーチャー」
PerplexityはAI検索エンジンです。Google検索の「何千件もヒットするのに、どれを読めばいいか分からない」という問題を解消するために作られました。
質問を入力すると、Webから関連情報を収集し、要約した回答と出典URLをセットで提示してくれます。
学生にとって特に便利なのが「Focusモード(学術検索)」です。検索範囲を学術論文に絞ることができ、研究テーマの先行研究調査に役立ちます。ただしPerplexityが参照できるのはWebに公開されている情報であり、図書館限定の電子書籍や一部の有料論文データベースには直接アクセスできません。論文の存在を確認したら、CiNii・Google Scholar・J-STAGEで原文を確認する習慣を持つことが重要です。
無料版でも基本的な検索・要約が使えます。 ソフトバンク・ワイモバイル・LINEMO契約者は2025年3月時点で1年間の有料版(Perplexity Pro、通常月額約3,000円)が無料になるキャンペーンがあります(最新状況は公式サイトで確認してください)。
NotebookLM|「自分の資料だけを読む専属アシスタント」
NotebookLMはGoogleが開発したAIノートツールです。
ChatGPTやPerplexityと根本的に違うのは、「あなたがアップロードした資料だけを知識源にして回答する」 点です。インターネット全体や自分の学習データは参照しません。
授業のスライド・配布プリント・論文PDFをアップロードすると、「この資料のポイントを3行でまとめて」「第3章に書いてあることを問題形式にして」という質問ができます。回答には必ず引用元(ページや段落)が付くため、AIが自分の資料からどこを参照したか確認できます。これが「ハルシネーションのリスクを大幅に下げる」理由です。
2025年3月時点ではGoogleアカウントがあれば無料で利用でき、1ノートブックにつき最大50ソースをアップロードできます(有料版NotebookLM Plusは300ソースまで)。スマートフォンアプリ(iOS・Android)も2025年5月のアップデート以降提供されています。
3つの根本的な違いをひとことで言うと
| ツール | 情報源 | 何が得意か | 苦手なこと |
|---|---|---|---|
| ChatGPT | 学習済みデータ+Web検索(有料版) | アイデア出し・文章生成・説明 | 正確な事実確認・最新情報(無料版) |
| Perplexity | リアルタイムのWebサイト | 情報収集・出典付き要約 | 手元の資料を読み込む作業 |
| NotebookLM | 自分がアップロードした資料のみ | 手元資料の整理・深掘り・テスト生成 | Web上の最新情報の検索 |
場面別!どのAIを使えばいいか
①レポートのテーマ決め・アイデア出し
おすすめ:ChatGPT
「環境問題についてレポートを書くが、テーマが広すぎて絞れない」——こんなときはChatGPTに投げかけましょう。
プロンプト例:
「環境問題の中で、大学生が学部1年生向けの2,000字レポートで扱いやすいテーマを5つ提案して。それぞれに、書きやすい理由と論点も教えて。」
ChatGPTはこのような「発散的な思考サポート」が得意です。回答をそのまま使うのではなく、提案されたテーマの中から自分の興味に合うものを選んで、そこから自分の考えを深めていくのが正しい使い方です。
②情報収集・参考文献の調査
おすすめ:Perplexity(情報収集)+ CiNii / Google Scholar(論文の確認)
レポートや卒論に使える参考文献を探す段階では、Perplexityが効果的です。
使い方の例:
- Perplexityを開き、Focusモードを「学術(Academic)」に切り替える
- 「日本における食品ロス問題の現状と対策についての研究」と入力
- 表示された論文タイトル・著者名・出典リンクをメモする
- CiNiiまたはJ-STAGEで実際の論文原文を確認(Perplexityの提示情報は稀にミスがあるため)
Perplexityの回答をそのまま参考文献に使わないことが大前提です。あくまで「どんな論文が存在するかのアタリをつけるツール」として使い、最終確認は必ず一次情報(論文原文)で行ってください。
③授業ノートや配布資料の整理
おすすめ:NotebookLM
「授業が終わったらスライドが30枚ある。どこが重要か分からない」——このときはNotebookLMが活躍します。
手順:
- 授業スライドのPDFや配布資料をNotebookLMにアップロード
- 「この資料の重要ポイントを箇条書きで5つにまとめて」と入力
- 回答に付く引用番号をクリックして、資料の該当箇所を確認
- 「理解できなかった箇所」を具体的に質問して深掘り
NotebookLMの「学習ガイド」機能を使うと、資料に基づいた問題集(クイズ)を自動生成できます。試験前の自己確認に便利です。
また「音声概要」機能を使えば、資料の内容をポッドキャスト形式の音声にしてくれます。移動中に耳から内容を復習するのに活用できます。
④試験前の復習・要点まとめ
おすすめ:NotebookLM(資料から復習)+ ChatGPT(理解の補完)
試験範囲の資料(複数の授業スライド・配布物)をNotebookLMにまとめてアップロードし、「この資料を横断して、試験に出そうなキーワードを20個抽出して」「第4章と第5章の内容の関係性を説明して」と使うのが効果的です。
概念の理解が曖昧な部分は、ChatGPTに「〇〇という概念を、具体例を使って分かりやすく教えて」と補完的に聞くのが良い組み合わせです。
⑤就活(自己分析・ES作成・情報収集)
おすすめ:ChatGPT(自己分析・ES構成)+ Perplexity(業界・企業情報の調査)
自己分析やES(エントリーシート)の下書き作成にはChatGPTが向いています。
プロンプト例:
「私がゼミで経験した〇〇(具体的な経験)を元に、『学生時代に頑張ったこと』のES文章を300字で作って。読む採用担当者が知りたいのは具体的な行動と成果です。」
一方、「この業界の最新動向」「この企業の事業内容」を調べるにはPerplexityが便利です。出典付きで最新情報を取得できるため、企業研究の初期段階の情報収集として有効です。ただし企業の決算情報・最新ニュースは必ず企業の公式IR情報や信頼性の高いニュースソースで確認してください。
⑥英語論文・海外情報の調査
おすすめ:Perplexity(英語論文の概要把握)+ DeepL(翻訳)
英語論文のタイトル・概要を素早く把握するためにPerplexityを英語モードで使い、気になった論文はDeepLやChatGPTで翻訳・要約する組み合わせが実用的です。
論文のPDFを手に入れたら、NotebookLMにアップロードして「この論文で著者が主張していることを日本語で説明して」と使うこともできます。
比較まとめ表|シーン別おすすめツール早見表
| シーン | 第一候補 | 第二候補 | 使わないほうがいい使い方 |
|---|---|---|---|
| テーマ・アイデア出し | ChatGPT | — | Perplexityに「面白いテーマ教えて」は弱い |
| 情報収集・先行研究 | Perplexity | Google Scholar | ChatGPTで論文名を聞く(ハルシネーション) |
| 授業ノート整理 | NotebookLM | — | ChatGPTに生の授業メモを投げてもコンテキストが弱い |
| 試験前の復習 | NotebookLM | ChatGPT(概念補完) | PerplexityはWeb情報なので授業資料と合わないことがある |
| レポート文章の下書き補助 | ChatGPT | — | そのまま提出はNG。自分の考えを加えること |
| 就活・企業調査 | Perplexity | — | ChatGPTは古い情報を返す可能性がある |
| 英語論文の概要把握 | Perplexity + DeepL | NotebookLM(PDFがあれば) | ChatGPTで論文の詳細を聞く(ハルシネーション) |
| 参考文献リストの整形 | Perplexity(形式変換) | ChatGPT | Perplexityが提示したリストの原文確認を忘れずに |
3つを組み合わせるとさらに強くなる——実践ワークフロー
レポート作成を例にした3ツール連携フロー
レポートのテーマが「フードロス問題の現状と対策」だとします。
Step1:テーマの整理と論点の洗い出し(ChatGPT)
「フードロス問題について、2,000字のレポートで論じやすい論点を3つ提案して。それぞれの論点に、参照すべきデータの種類も教えて。」
ChatGPTから「小売段階の廃棄問題」「消費者行動の変容」「食品メーカーの取り組み」といった論点の候補が出てきます。
Step2:データ・先行研究の調査(Perplexity)
Focusモード「学術」で:「フードロス 日本 現状 農林水産省 2023 2024」などと検索。 農林水産省の公式データや食品ロスに関する研究論文の存在を確認する。
Perplexityが提示した出典URLをクリックし、農林水産省のWebサイトや論文の原文にアクセスして一次情報を確認します。
Step3:集めた資料の整理と深掘り(NotebookLM)
集めたデータ・論文PDFをNotebookLMにアップロードし、「これらの資料に基づいて、消費者行動の変容という論点でレポートを書く場合の根拠となる情報を箇条書きで整理して」と指示。
Step4:文章の下書きと推敲(ChatGPT)
NotebookLMで整理した論点・根拠を元に、ChatGPTへ「以下の論点と根拠を使って、2,000字のレポートの導入文(200字)と結論文(200字)の下書きを作って」と入力。
出来上がった下書きはあくまで「たたき台」。自分の言葉で書き直し、引用箇所には出典を明記することが必須です。
試験前3日の使い方例
Day 1(3日前):資料の全体把握 授業スライド・配布資料をNotebookLMにアップロード→「試験範囲全体の重要キーワードを一覧で出して」
Day 2(2日前):弱点の特定と集中復習 「この中で、私が特に理解できていないのは〇〇です。この概念を他の事例を使って説明して」→苦手部分をAIと対話しながら理解する
Day 3(前日):自己テスト NotebookLMの「クイズ生成」で資料全体の問題集を自動生成→答え合わせを繰り返す
失敗しないための注意点
ハルシネーション(AIの嘘)に気をつける
AIが「もっともらしい嘘をつく」現象をハルシネーションと呼びます。特にChatGPTで具体的な論文名・統計数値・固有名詞を聞くときに起きやすいです。
対策:
- 事実確認が必要な情報は必ず一次情報(公式サイト・論文原文・統計データ)で確認する
- Perplexityで調べた情報も、提示された出典リンクをクリックして原文を確認する
- NotebookLMは自分がアップロードした資料からのみ回答するため、ハルシネーションのリスクは他の2つより大幅に低い
大学のAI使用ガイドラインを確認する
多くの大学では2023年以降、生成AIの使用に関するガイドラインを策定しています。「AIの使用自体は可・ただしそのまま提出は不可・使用した場合は明記する」というスタンスの大学が多い傾向ですが、学部・授業・教員によって方針が異なる場合もあります。
まず自分の大学の公式ガイドラインを確認してください(大学のWebサイトやシラバスに記載されていることが多い)。
文部科学省は生成AIの活用について、各大学が自律的に判断することを推奨しており、一律禁止も一律許可もしていません(文部科学省「生成AIの利用に関するガイドライン(2023年7月)」参照)。
コピペ提出は絶対NG——AIは「補助輪」として使う
AIが生成した文章をそのままレポートに貼り付けて提出することは、ほとんどの大学でルール違反です。また、AI生成テキストを検出するツールを導入している授業も増えています。
AIツールの正しい使い方は「考えるための補助」です。
- アイデアを整理する → 自分の言葉で書く
- 調べ物の方向性を探る → 一次情報で確認してから使う
- 下書きを作ってもらう → 自分の考えで大幅に書き直す
よくある質問(FAQ)
Q. ChatGPTとPerplexityはどちらが無料で使いやすいですか?
どちらも無料版から使えます。ChatGPTは1日のメッセージ数に制限がありますが、文章作成・アイデア出しには十分です。Perplexityは無料版でも検索・要約機能はほぼフル活用でき、大学生の日常的な情報収集なら無料版で十分な場面が多いです。
Q. NotebookLMは何のファイルをアップロードできますか?
2025年3月時点の公式情報では、PDF・テキストファイル(.txt)・Markdown・Googleドキュメント・Google スライド・YouTubeのURL・WebサイトのURLに対応しています。1ノートブックにつき最大50ソースまで(無料版)。詳細はNotebookLM公式サイトでご確認ください。
Q. 大学のレポートにAIを使うのは問題ありますか?
大学・授業・担当教員の方針によります。「補助的な使用はOK・そのままの出力提出はNG」という方針が多いですが、一律ではありません。自分が所属する大学・学部のガイドラインを確認することを強くおすすめします。
Q. Perplexityで論文を検索するとき、無料版と有料版で何が違いますか?
無料版でも「学術(Academic)」モードは使えます。有料版(Perplexity Pro)では高性能なAIモデルを選択できたり、より深い調査(Deep Research機能)が使えたりします。ただし論文の一次情報確認(CiNii・J-STAGEなど)は無料版でも十分に行えます。
Q. 3つのツールの使い分けが面倒に感じます。最初の1つだけ使うならどれですか?
ChatGPT をおすすめします。汎用性が最も高く、アイデア出し・文章生成・翻訳・概念の説明など、大学生活で使う機会が広いからです。ChatGPTに慣れてきたら、情報収集にPerplexityを加え、手持ちの資料を深く理解したい場面でNotebookLMを使うという順番で試してみてください。
まとめ|状況に合わせて使い分けることが大切
ChatGPT・Perplexity・NotebookLMの3つは、それぞれ「役割が違う」ツールです。どれか1つが「最強」ではなく、場面に合わせて使い分けることで学習効率が大きく変わります。
- アイデアを出したい・文章を作りたい → ChatGPT
- 信頼できる情報源を探したい・論文のアタリをつけたい → Perplexity
- 手元の資料を深く理解したい・試験前に整理したい → NotebookLM
最初は難しく感じるかもしれませんが、1つのレポートを作る過程で3つを試してみると「これはこのツールが向いているな」という感覚が自然に身につきます。
AIはあくまで学びの補助です。自分で考え、判断し、AIの出力を材料として使うことで、レポートの質も理解の深さも上がっていきます。
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各ツールの具体的な使い方をもっと詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてどうぞ。
- NotebookLM完全ガイド(授業ノート整理から試験対策まで)
- Perplexityで論文を探す手順(引用生成まで解説)
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